TOPPAGE > 事業再構築(リストラクチャリング)を成功させるポイント > 生産的なリストラ(人員削減)のあり方とは

生産的なリストラ(人員削減)のあり方とは

生産的なリストラのあり方とは

リストラには二種類あります。
一つは先取り型リストラ、もう一つは後追い型リストラです。

先取り型リストラは、成長戦略がまず先にあり
「伸ばす」ためにこそ「削る」という戦略を貫くものです。
後追い型リストラは、事業環境が悪化してからの事業の再構築になるので、
資金に余裕がなく、取れる戦略の幅も限られます。
結果的に、コスト削減の規模も大きくなる傾向があります。

最も生産的なリストラは先取り型リストラです。
先取り型リストラは「伸ばす」ためにこそ「削る」という思想を基盤にしています。
成長分野への投資のために賃金カットや経費削減を行い、
同時に人材の再配置や転職を促してゆきます。

他方、後追い型リストラの場合は、 経営者が戦略や先の見通しを見せず、
仕事をするうえで必要な経費すらも削減するといった方針によって、
不本意ながら退職していく人も出て来ます。
そうすると現場のモチベーションも加速度的に下がり、
やがて負の連鎖が始まります。

後追い型リストラを生産的にするには

後追い型リストラを断行せざるを得ない場合は
どうすればいいのでしょうか?
ポイントは三つあります。

1 危機意識のシェア
危機意識をシェアするには、
従業員との徹底したコミュニケーションが必要です。
現場には総ての変革へのヒントが眠っています。
トップは自分の考えを押し付けるのではなく、
しなやかな質問力を身につけ、
相手の意見や考えを引き出すことが必要になります。
2 退職者へのケア
ここでも一対一で細心の注意あるコミュニケーションが必要です。
こうしたコミュニケーションは、
会社の未来のために自分は辞めるのだという「大義」を
見つけてもらうためにもどうしても必要です。
不要だから切るという発想は禁物で、あくまでケアが必要です。
3 戦略的投資、構想実現のための枠組みと資金の確保
削る部分は削り、伸ばす部分は伸ばします。
常にセットで考えることが不可欠です。