TOPPAGE > 事業再構築(リストラクチャリング)を成功させるポイント > 経営効率性指標
効率性分析とは、企業が事業活動において、投入した資本をどのくらい有効活用して
売上高や利益といった収益を獲得しているかについて分析・測定する財務分析の一つで、
これを数値で示した財務指標のことを効率性指標と呼びます。
効率性指標は、財務諸表である貸借対照表と、損益計算書の両方の数値をもとにして、
資本の有効活用の度合いを評価測定するものです。
企業の事業活動の現状を効率性の面から客観的に示す根拠となるため、効率性指標は
経営における財務分析に大きな威力を発揮する重要な指標と言えます。
効率性指標は、各事業年度のデータの時系列変化を見たり、競合する同業他社や同業種の
平均値との比較分析などに活用できるので、自社の強みや弱みが把握でき、
財務体質の改善にも大きく役立ちます。
なお業種の平均値は中小企業庁が公表しているデータなどが利用可能ですが、
異業種の場合は経営環境も異なるため、指標の数値の単純比較はできません。
効率性指標で代表的なものとしては、有形固定資産回転率、売上債権回転日数、
買入債務回転日数などがあります。
有形固定資産回転率が大きいほど、少ない有形固定資産を活用して売上高を
上げていることを意味します。
売上債権回転日数が短いと、得意先から売上代金を短期間で回収し、運転資金の効率的な
活用に成功していることが分かります。
買入債務回転日数が長ければ、仕入先への支払い猶予などで、運転資金に
ゆとりのあることが読み取れます。
また業種によって、全ての効率性指標が高ければ良いとは限らないので、
バランスに配慮した適正な水準を設定し、これを維持するよう努めることが大切です。